小説を図書館で借りて読むのは学生の頃以来かもしれない。
ネタバレはたぶんない・・・・と思います。
最近、よく利用させて貰っている建設産業図書館の新刊コーナーで目について借りた本。
「わざと忌み家を建てて棲む」著者:三津田 信三
幽霊屋敷シリーズの第二作
曰く付きの家を寄せ集めて一軒の家にした烏合邸。
家主が破格の報酬で依頼した住人や調査人の記録を調べて行くと・・・・
建築関係の小説ということで、購入したか献本されたものでしょうけれど、ホラーやん。
家に関する情報を編集部に寄せてくれるように依頼する一文や、記録の精査中に怪異に見舞われる作者。読者にも警告があったり・・・・
うっかりマジモンかコレ?!?と信じかけちゃったじゃーん(笑)
読み進んでゆくうちに、フィクションと思うようになったというか、あるイメージが脳裏をちらついてどうしようもなくなる。
”曰く付きの家を寄せ集めて一軒の家にした”という烏合邸。
旧家、古民家、一軒家なら分解して再建築する移築、基礎を掘り起こして移設は可能なのは十分わかるのだが・・・・
一軒、団地の一室がそのまま移築されているような記述がありまして。
余程特殊な建築方法ではない限り、アパートではなく団地、ということは鉄筋コンクリートの建築物であると推察する。
火事で黒焦げになった団地を移築するのは可能か?
鉄筋コンクリートの家で火事のあった団地の部屋をそっくり作るとしたら、それは移築ではなく事故部屋の再現ではないかと。
そのまま持ってくるとすると、特殊なカッターで団地の事故部屋の一角を切り取る。
クレーンで吊り上げてトレーラーに載せて移動、再びクレーンで吊り上げて設置。
事故のあった団地を解体するのであれば、部分的に切り取ることは不可能ではない(たぶん)
物語の烏合邸の家主は大金持ちの猟奇者だろうから、金に糸目を付けなきゃ何でもできる。
旧家、古民家、一軒家なら移築や継ぎ接ぎ、合体も大工が対応できるかもしれない。
しかし鉄筋コンクリートの建築物の一室となると、大工というよりもゼネコンの技術力がものをいう世界。
そういうことを考えだしたら、クレーンで鉄筋コンクリート製の一室を吊り上げるイメージが頭にチラついちゃって、もうどうしようもなくなってくる。
ホラーはホラーなのに、そのイメージが常に脳裏にあって「ヘタすりゃNHKの『解体キングダム』が取材に来るレベルだよw」とか一人ツッコミをしちゃう。
鉄筋コンクリート製の一室って何トンあるんだろう??
オールテレーンかな、ラフターで行けるかな、烏合邸ある辺りには広い道路とアウトリガーを出して作業の出来るしっかりした地盤はあるのだろうか・・・・とか、もう解体、吊り上げの妄想が止まらなくなる。
さすが建設産業図書館で蔵書する本だけあって、想起される妄想もハンパないわ(大笑)
面白かったです(いろいろな意味で)
怖さや気持ちの悪さはクレーンのイメージがすべて持って行った感じでした(^-^;
結局、建機に結び付く建機カメラマン
Satosee!